福岡醤油建物プロジェクト
2014-2020
福岡醬油は、明治時代から後楽園前に商店を構えている、出石町を代表する歴史ある商家で、第二次世界大戦の空襲で大きく被害を受けた岡山市中心市街地においては、明治~昭和の歴史を受け継いでいる数少ない建物の一つです。津山往来特有の段差を利用して大きな地下空間が作られていることが特徴的で、醤油を製造していた面影が残ってる建物です。
歴史的建物を保存するという意義だけでなく、後楽園の園前、岡山カルチャーゾーンの一角にあるという立地性から、建物を再生・活用することは、岡山市中心市街地における回遊性や賑わいの創出に大きく寄与すると考え、2015 年4 月に福岡醬油建物プロジェクト委員会が発足しました。
ココロエでは2014 年より、福岡醤油建物の再生のための「建築調査」(実測・活用計画)、空き家状態の建物を開き、建物の活用性を地域の方と一緒に考えるきっかけをつくるイベント「たまりBAR」(企画・設営・運営)、保存のための「署名活動」、岡山市への「まちづくり提案書」の作成に、岡山理科大学建築学科の弥田俊男ゼミの学生、神家昭雄建築研究室と共に尽力してきました。構造調査ではシマムラ建築工房や岡山理大専門学校の先生や学生さんにもご協力頂きました。
その後、新たなオーナーが決まり、建物は維持されることが決まり、地階はアートギャラリーへとして活用することとなりました。耐震補強では、弥田俊男設計建築事務所、オーノJapan と共同で耐震補強設計を行いました。
現在は石川文化振興財団によりアートギャラリーとして運営されいます。