株式会社ココロエ

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西分の住宅【神山民家改修プロジェクト】

2017年6月竣工 
リノベーション シェアハウス(寄宿舎)
建築地:徳島県名西郡神山町
延床面積:199.32㎡(60.29坪)
構造:木造2階建  構造設計:シマムラ建築工房 島村鐵二

本物件は20年以上空き家状態になっており、敷地の北側が斜面地という立地により北側1階の躯体は酷く蟻害を受けていた。屋根には周囲の山林からの落ち葉が堆積し土壌を作り松が自生している状態だったが、材木業を営んでいた建て主がふんだんに地域の材料を使い、細部にわたり丁寧に作られた住宅だった。

神山町はアーティスト・イン・レジデンスやサテライトオフィスの誘致、神山塾など先進的な取り組みを行ってきた中山間地域として注目されている町である。移住希望者は後を絶えないが、すぐに住める住宅がなく、町に住みはじめる人たちのために空き家を利用できないかという相談を受け、このプロジェクトがスタートした。クライアントである神山つなぐ公社のメンバーと、どういう住みはじめ住宅が望ましいのかという議論を重ね、共有サロン付のシェアハウスを提案した。

 1階の元座敷と1階エントランスから続く土間の共有キッチンは住民以外の人が使えるスペースとなっている。住民のプライバシーも確保するため、住民専用のキッチンも設けている。1階の床下構造が腐食していた為、1階はプランニングも大きく変更したが、2階は構造壁をいくつか足したが、ほぼ従前のままでインテリアの変更にとどめている。

(photo by michiho)