牛窓テレモーク
旧牛窓診療所は、「文芸的で公共的な交流拠点づくり」を目指し物販店、テナントや音楽、アート、映画などに関するイベントを行うスペースを備えた複合施設「ushimadoTEPEMOK(牛窓テレモーク)」に改修工事を行い、2021年6月にオープンしました。改修の設計・監理はココロエで行いました。
先だって「旧牛窓診療所リノベーションプロジェクト」が行政主導で立ち上がった2017年から、代表片岡は牛窓で生業を持つ友人たちとともに議論を重ね、「株式会社牛窓テレモーク」を立ち上げました。
牛窓は海岸沿いの港町を中心に形成され、江戸期は藩の支配地として整備され、停泊地・宿泊地として繫栄しましたが、モータリゼーションの変化に伴い、主要産業であった造船業が衰退、人口が減少し空洞化が目立ち始めている地域で、瀬戸内海沿岸エリアでは珍しい過疎地域となっています。穏やかな瀬戸内海を臨む景勝地で、山側には農作物の耕作に適した農地もあり、移住者や移住希望者が絶えない地域でもあります。
株式会社牛窓テレモークのメンバーは、旧牛窓診療所の活用についてだけでなく、牛窓が将来どういう地域であるべきか、そのために自分たちが何ができるのかを話合い続けてきました。「ushimadoTEPEMOK(牛窓テレモーク)」はその拠点であり、きっかけの場所になるよう活動しています。
「みんなの庭づくりワークショップ」はココロエメンバーが企画・運営を行い、地域住民や活動の賛同者と一緒に牛窓テレモークがより良い場所に育っていくようにと考えたプロジェクトです。2021年の6月には40mの波型デッキをワークショップで製作し、地域の方から寄付を受けた樹木の植樹会、芝やハーブ植えなどを行いました。
2021 年からは京都大学大学院人間・環境学研究科の前田昌弘ゼミのメンバーと牛窓テレモーク内に「USHIMADO-lab」を開設し、瀬戸内市政策企画課と協働で勉強会やまち歩き、住民ヒアリングを行っています。今後は唐琴通りの歴史的建築物の「住継ぎ」の実態調査を行っていく予定です。